今も生きづく広島伝統の海苔養殖

今も生きづく広島伝統の海苔養殖

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つやが良く風味豊かな「田島のり」は、ブランド海苔として全国的にも知られる福山市内海町の特産品です。
広島県内で生産されている海苔の約7割が内海町で養殖されています。
お口いっぱいに広がる新鮮な海苔の風味は、昔ながらの広島海苔の味。
なかでも初摘み一番海苔は、その年で一番最初に摘まれた海苔のことで、柔らかく口どけも良さも最高の一級品です。
おにぎり海苔としてのご活用はもちろん、そのまま食べても美味しくいただけます。

海苔は、植物のように胞子を放出して繁殖をします。
春先に放出された海苔の胞子は、海中で受精して「果胞子」となります。
この海苔の赤ちゃん「果胞子」は、暑い夏を越すため牡蠣の殻などに潜り込み、秋になると貝殻を離れ、周辺の岩場や岸壁で成長をはじめます。
その習性を活かし、安定して海苔を収穫するために考えられたのが陸上採苗、通称「陸採(りくさい)」という方法です。
海苔師は水車に海苔網を巻き、付着した海苔の種の様子を顕微鏡を使って観察します。
海苔の苗が付いた海苔網は、このあと海の水温が下がるまで、陸に上げて冷凍庫で保管するのです。
海苔網に付着した海苔の苗は冷凍することによって一旦仮死状態になりますが、水温が下がった海に設置されると再び成長を始めます。

瀬戸内海も12月ともなれば冬のはじまり、そして海苔の収穫のスタートです。
凍てつく冬の朝。海苔師たちは夜明け前から海苔摘みに出かけます。
漁場の網の下に船を通し、伸びた海苔の芽を刈り取る収穫作業を「摘採(てきさい)」と呼びます。
海苔はとても繊細。収穫のタイミングが少し遅れただけで、質が落ちてしまいます。
船が出せない天候状態を除いては、どんなに寒くても、摘採を行わなければなりません。
そのうち、一番最初に摘採したものを「一番摘み」と呼びます。
船いっぱいに摘み取った海苔は、その日のうちに製品として加工します。
海苔師の仕事は収穫して終わりではなく、製品加工までする点は、ほかの漁師との大きな違いといえます。

10月ごろ海水温が23℃をきると、海に網を張り込み育苗します。

手間暇がかかるのが海苔の仕事。
繁忙期には、海の仕事と平行して工場も稼働させるため、仕事を分担して行います。

海苔の評価は、色(黒く)、艶(光沢)、味の3拍子揃ったものが一流品。
いかに品質の良い製品をつくるか、日々切磋琢磨しながら、最高級の海苔づくりを目指して仕事に励んでいます。

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